またまた、前日まで放送のお知らせが遅れていました。
「
WRC16戦の地上波放送」に気付いて貰えました・・? 今回も簡単にいってみます!
プジョーは今年で最後となり見納めとなしました。WRCの本格的な参戦復帰したのはたったの6年ですが2年目には優勝などとんでもない印象を植え付けて去っていきました。シトロエンは2007年に復帰予定です。エースドライバーの来年は確定です。
・ローブ、シトロエンチームに残留決定で、来年はシトロエンのプライベートチーム
・グロンホルム、フォード決定
忘れてはいけないのが、タイヤメーカーのミシュランも今年いっぱいだという事です。ミシュラン傘下のBFグッドリッチが来年からミシュランにかわってタイヤ供給を行いますので、戦闘力は大きく変わらないと思いますが同じタイヤかどうかは判りません。ミシュランのラリー部門は、1973年から38回の世界タイトルに、224勝目を今回追加しようとしています。(
ミシュラン)
フォーカスWRC06が投入されました。なんと、ベースはマツダのアクセラらしいです。ちょっとビックリ! レギュレーションの問題があり揉めたようです。レギュレーションによると以下の矛盾が起きる規定があります。
・ホモロゲーションを取るとすぐにラリーカーに適用させる。
・エンジンは2戦連続で使う
エンジンのホモロゲーションを取ると変更しないといけないのに、連戦で使う事という矛盾ですね。エンジン交換は1分のペナルティとなる所を、レギュレーション不備ということで30秒に負けさせたという話があったそうです。実際にはかなり不満があったと思いますけど。。。実際の所は、一戦でも早く参戦して来年のスタートを良くしたいという思惑なのでそれほど気にしてないのかも?
今回もシュコダよりコリン・マクレーが出場です。1995年の最年少ドライバーズ選手権優勝車で、オーストラリアでも優勝経験があります。来年はシュコダのフル参戦が怪しいという現実があります。チェコスロバキアの自動車メーカーですが、他と比べて大きいメーカーではないので資金面の苦しさがあります。ここでマクレーが経営陣や売り上げに貢献すると、来年も楽しくなってくれそうです。
コースの方は先頭車がとんでもなく不利なコースと言われる
「ボールベアリングロード」と呼ばれるほど丸い小石が大量に転がっているコースのオーストラリア。人が歩くのも大変なんだとか。玉砂利みたいなのとは違っていびつな形の小石で余計にぐらぐらするみたいです。昔は出走順位を下げるためにわざとペースを落とす事もしばしば・・・
【レグ1】母国オーストラリアのクリス・アトキンソンは絶好調ですね! レースを牽引しているほど好調でしたが、SS6でステアリングトラブルが発生しました。どうやら、原因はラリージャパンで投入したサスペンションが影響を与えて、走行中のショックでステアリングアームが曲がってしまったようです。次のSS7をクリアすればサービスで修理が出来るのですが・・・当然ですけど、一気に順位を落としました。
プジョーのダニエル・カールソンは、ペースノートの記述間違いでコースを誤って崖を転げ落ち、炎上です。こういうレースですから、ペースノートが間違っていれば一瞬で終わりです。
プジョーのマーカス・グロンホルムがフロントサスペンションを壊し、警察に止められました。警察も理解があり、応急処置をしてとりあえず動くようになった時点で2km走行して様子を見て、ダメなら走らせないという判断でした。日本じゃすぐにアウトになりますね! 結局、すぐに壊れて警察に止められてリタイアです・・・今年でプジョーが最後だけにレグ1で2台とも終了は残念です。
意外!といえば失礼なのが、シュコダのコリン・マクレーが3位だったこと。マクレーが悪いと言うよりも、シュコダの戦闘力は他よりも低いので・・・出走順位が後ろだったという事があり、前に出やすいのは当然ですがそれでも健闘ですね!
あっさりとクラッシュしたのがローブ! 高速な長いストレートで曲がりきれずに立木に直撃! ローブが「少しブレーキが遅れて、アンダーが出たけど大丈夫と思っていた」と言っていましたが、速度が乗ったグラベルは本当に大変です。。。
※アンダーステアリングとは、速度が乗りすぎてフロントタイアが滑って走行ラインよりも外側に膨らんでしまう状態です。逆にオーバーステアリングはリアタイアが滑って内側に巻き込んでしまう状態です。基本はどんなクルマもオーバーステアなセッティングです。
それにしても、レグ1でローブとグロンホルムが消えるなんて珍しい光景です。
【レグ2】ロバンペラがジャンプ直後にカンガルーが飛び出してきてヒットして、運転席のドアを壊すというハプニング。動物王国故に起こりやすいんですよね。過去のレースでは牛にぶつかってクラッシュ等も幾度もありました。基本は公道と細くてグリップが良くない道のため、避けるという作業は非常に難しいので、当たるのはもう仕方ありません。
そしてまたもやの不運がソルベルグに。SS13で時速200kmでカンガルーとぶつかり、ラジエーターを壊してリタイア。見た目が全然壊れていないので、にわかには信じられません。首位を走っていただけに、ツライ結果です。もう、
ラリージャパンの時の前走者が掘り起こしてしまった石といい、どうしようもない不幸の連続ですね。ドライバーズ選手権1・2・3がもう姿を消しました。
エンジントラブルでフォードWRC06がボンネットを開けると、メディアだけでなく、他メーカの人達も遠慮無く見に来てます。シトロエンは遠慮無くデジカメでとってましたね(*ノノ) フォードのテクニカル・ディレクターのクリスチャン・ロリオーは奇才ともいわれる人で、関係者からは常に注目されているため、今回の新車も注目の的でここぞとばかりに見られてましたね(笑)
それにしても、走った跡の砂煙がスゴイです。2分後に次が出走するのにこの砂埃が残ってしまうため、一概にボールベアリングロードだから後ろの順位が絶対にいいとも言い切れないのが難しいですしね。コースが視認出来ないと、さすがに話になりません。
【レグ3】首位独走はシトロエンのフランソワ・デュバル。2位3位のロバンペラとマクレーの2位争いが面白いですね! マシンに差があるマクレーが、優勝経験もあるその腕で簡単には引き離させないぞ!という感じでしょうか? と、思いきや・・・マクレーのシュコダがサービスでエンジンが止まるというアクシデント(クラッチが原因)で修理を頑張るも時間切れでリタイアに。3位で表彰台は確実と思っていただけに残念です。
そして、フォードのガルデマイスターもウォーターポンプ(ラジエーターの水を循環させる部品)が壊れてリタイア。ニューマシンなのでこういうトラブルが発生しやすく、そのために、来年のマシンを今回持ち出したというのがあります。
優勝はデュバルで、自身の初優勝!!強すぎるチームメイトに隠れていますが、ドライバーズ選手権6位と実力者です。残念ながら、三菱のロバンペラよりも上ですし・・・頑張って三菱! ホント、シトロエンが強いですね。M.ストールは3位です。2位のロバンペラは今年最初の表彰台とツライ時間を過ごしました。
順位はこの通り1. シトロエン:F.デュバル (ミシュラン)
2. 三菱:H.ロバンペラ (ピレリ)
3. シトロエン:M.ストール (ミシュラン)
4. スバル:C.アトキンソン (ピレリ)
5. 三菱:G.ガリ (ピレリ)
6. フォード:R.クレスタ (ミシュラン)
7. フォード:D.ソラ (ミシュラン)
8. シュコダ:A.シュワルツ (ミシュラン)
9. スバル:新井敏弘(PCWRC)
PCWRCはスバルの新井敏弘がオーストラリア優勝して、PCWRC(プロダクションカーWRC)の年間優勝決定!日本人初の4輪部門優勝となります!(2輪部門では既にあったのね〜!) 今年は6戦中4勝と圧倒的でした。PCWRC自体は8戦ありますがそのうち6戦を選んで出走のため6戦中になります。 ちなみに三菱の奴田原文夫が4位で完走。あまりに短い放送で、何も言える事が・・・ないですけど。。。
2006年はジジ・ガリがエースドライバーになり、ロバンペラがセカンドドライバーになってグラベルのドライバーとなる可能性があるようです。前日の鈴鹿ラリーフェスタでも、ロバンペラのクルマではなくガリのクルマがあったのもそのせいでしょうか。実はマクレーが三菱に来るという話もあったりですし。。まだまだ来年のシートは混沌としてますね!
次回の放送は未定です。これ、絶対に気付かない可能性ありますよね。。。CS放送のESPNでは事前に情報が手にはいるんですけど、地上波放送はサッパリです。
また、放送には全く出てきませんが、「河野 知二」さんという方がスバルで出走しています。
この方は癌で余命は・・という状況ですが、見事完走して総合21位をとられました。たまたまテレビ放送で知ったのですが、裏ではこのような話もあったんですね。画面に出てくるのはトップドライバーだけですが、沢山の人が出られています。日本人に的を絞った放送を見てみたいですよね。
河野知二さんの「
1095日のガマン」
調べた時に気付いた応援されていた方達「
Koyabunの奮闘日記」「
桜吹雪亭へようこそ」
【私の記事】WRC用語集【関連サイト】WRC日本語公式サイト新井敏弘オフィシャルサイト